ゆんの日記

さまざまな日記

気狂いの夏とセクシーゾーン

6月中旬、梅雨と言われる時期に関東でも味わっていない暑さの中、今年初であろう汗を流しながら札幌市内の照りつける日差しとそれを反射するアスファルトに若干の殺意を覚えつつキャリーケースをぶん回し真駒内セキスイハイムスーパーアリーナへ向かった。

 

SexyZone LIVE TOUR 2022 ザ・アリーナ初日の出来事。

1年ぶりにSexyZoneに会えるぞ!と意気揚々としていた。今回のライブは本当に楽しみであった。それもそのはず、ザ・ハイライトが好みすぎたのだ。SZ10TH仙台公演オーラス後の飲み会にて、アニメオタク出身のセクラバ3人で「セクゾに楽曲提供してもらいたい人選手権」を開催し、こだまさおり畑亜貴松井洋平などが挙げられる中で「STUTS!」と元気に空気の読めない解答をしていた私の言葉がまさか現実になるとは、、、と震えていた。

というか風磨くんと大体好きなアーティストが被るので風磨くん主体で構成されているものは大体私好みにもなるということで大大得なのである。

 

ここまでアルバムの端々まで癖に刺さったこともなかったので興奮と期待冷めやらぬまま会場入り。会場に入った途端セットが好きすぎて卒倒するかと思った。場所は下手ステージ側のスタンドだった。

クソでかSEXYZONEに挟まるSEXYZONEの皆さん、安全器具の諸々が手掴み紐のみで怖かったけど若さかな...そんなの気にせず輝く彼らに見惚れていた。テーマは80年代ということでベストテンや80年代ジャニーズのオマージュなど、なかなか好みの演出しかなくて「楽しすぎて死ぬんか?」という気持ちで放心していた。

ここで運命の出会いを果たす。昭和アイドルセクシーガールの皆さんである。私はそもそもセクシーの皆さんの女装が大大大好きなのですが、今回の聖子ちゃんカットを元にしたカツラや衣装が好きすぎる。そもそも女装というものは男のガタイの良さで女の服を着ると違和感があるから女装なのである。しかし体の線が細すぎるセクシーゾーンの皆さんは男のガタイの良さというには細すぎてワンピースが全員似合っているし、顔がもともと中性的すぎて女装に違和感がない。寧ろ女。女より女。マジで痩せようと思った。

ただ、女装といっても胸を増してる訳ではないので胸の部分が凹んで肋が浮くシルエットになるのだ。ワンピースを着てる人間の部位で肋が一番突出していてさらにけんしょりはすね毛が生えている。この一見粗雑な女装とポテンシャルが高すぎるが故の顔面周りの違和感の無さに脳がバグって女装への癖を拗らせることになる。

 

女装に脳がびっくりしつつも全体を通して最&高すぎて札幌の夜に「帰りたくない...」と泣きべそをかきながらジンギスカンと〆パフェを食う成人女性が爆誕し、帰ったホテルでセクシーガールの夢を見て体の芯まで女装が忘れられなくなったところで帰宅。

 

「あー!!!楽しかった!!!!」と大声で帰宅し(一人暮らし)、衝撃を受ける。

部屋が汚すぎる。

めちゃくちゃ綺麗に片付けて家を出たはずなのに、全くと言っていいほど片付けがなっていなかったのだ。一瞬空き巣や泥棒を疑ったが、そういう訳ではなくただ見えていたものの認識の仕方が違っていたとそこで気づいた。

 

ここで今まで鬱だったと気づく。その次の週に鬱を自覚した恐怖でどんどん鬱になり風呂場で自殺未遂をする。

原因は会社でのOJTからの教育指導のストレスでした。鬱の時点でわかっていましたが。頭では「会社はいたって優良。私がOJTを生理的に無理なことだけ我慢すれば全て解決」と理解しており頭が理解すればするほど心が追いつかずにしんどくなっていく。気休めで聞いていた休みの日くらい休ませての「あーあわかってるよ 甘いこと言ってるって」という言葉を反芻するほど心が蝕まれていったことにこのとき気づいていない。

休みの日に爆音でSummer Rideのけんしょりハモリを聞きまくりながら散歩することで精神を保ち、会社に行く日々。

 

会社を辞めようにも入りたてだし会社は悪くないしと悩みながらも、誘っていただき迎えた7月7日。ケンティの「織姫!」連発に元気をたくさんいただき、絶賛鬱病の私に聡ちゃんの挨拶が沁みすぎて本気で泣いた。一度こちら側の経験をした人の言葉はなんて優しく寄り添ってくれるんだと感動し、とても助けられた。冗談抜きであの時に聡ちゃんの言葉を浴びていなかったら今頃どうなっていたかわからない。

 

セクシーゾーンに会っている時だけは、全てを忘れて楽しめたし元気になれた。今まで普通に過ごしていた自分に戻れた気がしていた。一度自殺未遂をして死を間近に感じてしまったのは大いにあるが、言葉通りアイドルに命を救われる日がくるとは思わなかったし、彼らのことが好きで本当に良かったと毎日噛み締めていた。

 

とはいえ会社の環境は特に改善されないので、自分の心の持ちようだけではなんとかならず軽いパニック障害を発症。出勤してパソコンを立ち上げた瞬間に動悸が止まらず手が震えて文字が打てない。前を向けない。ただ周りからすると少し項垂れているようにしか見えないので自己申告するか、よっぽど酷くない限り気づいてもらえない。心ではしんどいと思っていない時でも無意識下でストレスやプレッシャーを感じると体に症状が出て仕事に支障をきたすのでいつ起こるかわからない恐怖と、自分の意志でどうこうできるものではないということを実感した。

私のは軽いものなので烏滸がましいのは重々承知だが、松島聡さんもこのような思いをしていたんだと思うと活動休止の際にあのような素敵な言葉選びができる彼は本当にすごい人だと心の底から思った。

 

平日はそんな状態で仕事をしていたので、休日セクシーゾーンに会って思いきり現実逃避をして楽しまないとやっていられなかった。側から見ると精神病なのに脅威のフットワークの軽さで全国を飛びまくりオタ活してる奴になり、こうして気狂いの夏が爆誕する。

 

何よりもノーストレスで大好きだけが詰められた今回のツアーが最高すぎてオタクの見る幻想を具現化されすぎてずっと「え!?夢!?」(引用:リンガリガリン後のモヤ)状態だったのに、実際会社にスーツ姿のセクシーゾーンさんがいないことだけが惜しまれた。本当にセクシーゾーンがいなかったら人生が終わっていたかもしれない。この夏、心の底からセクシーゾーンに命を握られ救われたことに最大級のSexyThankyou